ありがとう

当たり前な日々にありがとう。 夜が明けて、また新たな今日が始まる。 たとえ温かな陽射しが無くても、厚い雲の向こう側ではいつだって太陽は輝き続けてる。 時々そんな当たり前の事すら信じられなくなるほど暗い雲と冷たい雨に絶望的な気分に追い込まれたとしても、同じ雨が大地への恵みとなって明日は草木を芽吹かせ鮮やかに花開いて心を慰めてくれる筈。 

陳腐な言い回しだけど、当たり前のように享受している幸せはいつも身の回りに溢れてる。 普段からそれを意識的に自覚していないと酷いしっぺ返しを喰らうから、出来得る限り四方八方への感謝を忘れないように生きてるけど、それでも細々した事の本当の重さや有り難さはやはり失ってみて漸く実感出来る事が多い。 もっともっといっぱい褒めてあげれば良かったな。 もっともっといっぱい一緒に過ごしたかったな。 相棒との別れを現実的に意識するようになった瞬間から、褒めまくり撫でまくりこれまで以上にベッタリ密着して過ごして来たのに何一つ充分にしてあげられなかった後悔ばかりで、胸のつかえは日を追って重くなる。 足元に飛んできてコロンとヘソ天で寝そべっては腹のナデナデを要求する甘えっぷりは、老犬になってからむしろ増していた。 人の足を枕にして寛いでいたあの温もりが、今も恋しい。

ダック、今はもう天国で楽しく駆け回ってるのかもしれないけど、もし思い出したらいつまでもウジウジメソメソしてるぢぢいの所にバケて出てくれよ。。。